お洒落な女性のための「Sex and the City」

このドラマはご存知のかたも多いでしょう。SATCの愛称で日本でも大ブームになりました。主演のサラ・ジェシカパーカーはとても可愛い大人の女性。ニューヨークに住む人気のコラムニストです。彼女と三人の女友達たちとの友情、恋愛、仕事を赤裸々かと思われる台詞で世の女性たちの圧倒的な共感を得ました。1998年から六シーズンも続き、二本の劇場版映画も大ヒットしました。主人公キャリーをはじめとする女性たちのキャリアファッションはトレンドになり、身に着けたもののブランドなどがちくいち話題になるほどでした。内容は30分一話完結で、ニューヨークのキャリアウーマンたちの恋愛模様という側面
を持ちつつ、一人の人間として女性としての結婚、家庭への憧れや仕事の苦悩などもきっちりと描かれておりアラサー、アラフォー女性のバイブルのような海外ドラマです。国や職業は違えども独身女性の悩みは世界共通ということでしょう。CS放送でもエンドレスで再放送されており常にどのシーズンかは見られる状態なほどの人気ドラマ。一話完結なのでさっと観られてしかも共感を持ってしまうたくみな台本。キャリーの30分完結ゆえに毎回旬の俳優がゲスト出演したりできるのも、30分完結ゆえにレギュラー出演の拘束力がなく人気俳優も人気ドラマへの友情出演が気軽に出来るメリットです。現在も人気があるこの海外ドラマ、スピンオフの制作も噂されています。

超常現象「Ⅹファイル」

「Ⅹファイル」は1993年から第9シーズンまで続いた超常現象を扱ったドラマです。世界中で大ヒットし特徴的なテーマ曲は今でも不思議物のBGMに使われています。カルト的な人気を今ももっており最終回がはっきりとした結末でなかったために映画での決着を待っている熱狂的なファンがまだ世界中にいるのです。話は現在の科学捜査では解決をみなかった事件「Ⅹファイル」担当の二人のFBI捜査官モルダーとスカリーがプロファイリングと科学捜査を駆使しながら事件の解決をはかるというものですが、ドラマのベースストーリーが宇宙人による地球侵略というもので、9シーズンに渡って主役の二人が数奇な運命に翻弄されてお互いの絆を深めていく人間ドラマの様相も呈しています。当時の主演のデヴィッド・ドゥカブニーとジリアン・アンダーソンの人気は大変なもので当時広まり始めたインターネットのおかげで関連サイトが次々とでき、ネットがドラマというコンテンツの人気を高めたエポックメイキング的なドラマであるといえます。また男女ペアの捜査官という設定は珍しくアシスタントではなく対等な捜査官としてスカリーは当時、男性社会で頑張っていた女性たちの憧れでもありました。モルダーとスカリーという美男美女のペアでありながら恋愛要素はほとんどなく、逆にそれがファンの「妄想」を誘ったのか、スクリーンカップルとしては異例なほどの人気で、その後の男女ペアの主役が活躍するドラマがたくさん作られました。現在までに劇場用映画が二本製作されていますが、興行的には今一歩というところです。ドラマの人気が映画の人気に直結するわけではないのです。

日本人キャスト

最近海外ドラマ日本人の俳優が出演するのが話題になっています。「BONES」の松田聖子、「WITHOUT A TRACE/FBI失踪者を追え」の松方弘樹、「LOST」の真田広之、「HEROS」スモーキー石井なども出演しています。日本人としては誇らしい気持ちにもなりますが、ほとんどはゲスト扱いで主要キャストとして迎えられているのはハリウッドでも映画に出演し実力を磨いてきた真田広之くらいでしょうか。やはり英語力などの高いハードルにより層の厚いハリウッドの役者社会でキャスティングされるのは並大抵のことではないのです。ではなぜ語学力もない日本人俳優が出演できるのか、これは今のショウビズ界の戦略と関係があります。日本側としては俳優にハクをつけたい、ということがあります。そしてなによりドラマ制作側に大きなメリットがあるのです。アメリカのドラマの世界も「ドラマ」という商品を全世界で放映して、またそのDVDは重要な収益をあげられるコンテンツです。しかも正価でセルDVDが売れる日本は非常に大事なマーケットだといえるでしょう。その上得意である日本の俳優を使うことによって、ドラマ自体の知名度をあげてDVDを買ってもらいたい。という意図があるのです。これからも海外ドラマの世界では出演者も多国籍化していくことでしょう。日本人の俳優たちも活躍の場を広げるチャンスになるのですからもっともっと人気ドラマに出てもらいたいものですね。

制作の厳しい事情

海外ドラマにはシビアな現実があります。まずパイロット版というお試し版を作ります。親会社のゴーサインが出るとテレビ放映され、評判が良ければ連続ドラマとして製作されるのです。しかしたとえ放送が始まったとしても視聴率が上がらなかったり、スポンサーのターゲットの層が観ていないとわかればそこで直ちに打ち切りとなります。話は尻切れトンボに終わることになり観ている人は納得いかないのでしょうが、そこには視聴者に対する配慮もなにもありません。日本と違い膨大な制作費をかける海外ドラマには不人気のドラマにお金をかける余裕も考えもありません。非情な世界です。しかしその熾烈な競争に晒されているからこそのクォリティーの高さでもあるのです。以前からアメリカは日本以上にケーブルテレビが発達しています。多チャンネル化が進んでおりペイチャンネルと三大ネットワークの作るドラマがしのぎを削っているのです。ペイチャンネルのドラマは制約がほとんどなく、過激な性描写、暴力描写を描いた刺激的なドラマで契約者数の増加を狙います。しかし普通のテレビドラマは制約のなかでドラマを作らなければなりません。これは製作陣にとってとてもプレッシャーがかかることです。ですから最近は冒険せずに人気ドラマの恩恵に預かって「スピンオフ」と呼ばれるシチュエーションや一部の登場人物をそのまま使うドラマや昔大ヒットしたドラマのリメイクが大流行です。CISマイアミなどのシリーズはそれぞれ大ヒットしていてます。今放映しているドラマのほとんどがこのスピンオフなどによるクロスオーバー(オリジナルドラマからのキャストがゲストで出演したり、同じ事件を合同で捜査するなどのストーリーにする)などで話題を作っているのです。

セレブ留学 「ビバヒル」

ビバリーヒルズ高校白書と青春白書は1990年より放映された高校生、大学生を主人公にした青春群像劇です。日本でもNHKの教育テレビで何度も放映されたので観ている方も多いことでしょう。通称「ビバヒル」。超有名な海外ドラマです。普通の一般家庭に育つ兄妹を主人公にすえ、上流家庭の子弟が多いビバリーヒルズの高校生活、恋愛や家族との関係に悩み成長していく姿を描いています。華やかな上流社会のトレンドやファッション、次々と相手を代えて繰り返す恋愛など日本でもブームになり雑誌などで特集が組まれたりしました。しかしそんな派手な部分だけでなく、アメリカ社会の抱えた家庭の問題。離婚や再婚、ドラッグ、犯罪など暗部も盛り込み楽しいだけの青春物語ではなく登場人物たち一人ひとりが抱えている苦悩やコンプレックスをじっくりと描くことによって奥行きのある群像劇として高い評価を受けることとなりました。登場人物を演じた人気女優のゴシップなども取りざたされ、本国アメリカでは社会現象になっていた感があります。日本では人気のお笑い芸人が登場人物のモノマネをやって人気になっていたので覚えているかたも多いでしょう。本放送が終わった後も何度も再放映され続け高校生たちの普遍的な悩みを描いたバイブルになっています。
後になって「メルローズプレイス」などいくつかのスピンオフ(本編から派生した作品)も出来ています。DVDなどもでています。アメリカのセレブ高校生の苦悩を味わってみませんか。

恐いけど観たい!?「トワイライトゾーン」

1961年に日本でも放送された「ミステリーゾーン」本国でのタイトルは「トワイライトゾーン」です。ここではトワイライトの方で呼ばせていただきます。短い一話完結型のドラマで「不思議もの」な内容となっています。幽霊、タイムパラドックス、超自然現象、未来の世界、様々な不思議なお話の数々に日本でもたくさんファンをつくりました。円谷プロダクションのドラマ「ウルトラQ」はまさにトワイライトゾーンの影響をうけて作られた作品です。それまで日本のホラーといえば四谷怪談などの幽霊物が主流でしたが、このトワイライトゾーンはこんな世界があったのかと円谷プロのスタッフたちを奮い立たせたに相違ありません。アメリカでも同様にこの作品を見て影響され後にリメイクを成し遂げたのがスティーブン・スピルバーグです。ジョン・ランディス等有名監督と一緒に監督したのが1983年の映画版「トワイライトゾーン 超次元の体験」です。このドラマの脚本を主に担当したのが番組の案内人も務めたロッド・サーリングです。あの独特な音楽とナレーション、タイトルシーンは摩訶不思議ワールドへの見事な導入部でした。後に本国アメリカでも何度かリメイクされ放映されました。日本でもこの手法のドラマとして今でも続いているのはタモリが案内役の「世にも奇妙な物語」でしょう。いつの時代も変らない不思議な世界を見てみたいという好奇心を刺激し、満足させてくれるこんなジャンルのドラマも海外ドラマならではの楽しみです。

美女軍団「地上最強の美女たち!チャーリーズ・エンジェル」

「地上最強の美女たち!チャーリーズ・エンジェル」は1977年から日本で放映されました。この枠では「バイオニック・ジェミー」も放映していました。キャメロン・ディアスで2本もリメイク映画化されていますのでご存知の方も多いと思います。海外ドラマ人気の先駆けともいえるでしょう。ボスのチャーリーを敬愛する三人の美女探偵たちがコスプレありアクションありの爽やかなお色気で視聴者の男性たちを魅了しました。ストーリー的には特筆するものもなく、このドラマの継続は出演者の人気に負うところが大きかったように思われます。特にジル役のファラ・フォーセット・メジャーズの人気は大変なものでその輝くような金髪とヘアスタイルは世界的に流行し、80年代のセックスシンボルとしての地位を不動のものにしました。人気とともにチャーリーズ・エンジェルを卒業したため、その後エンジェルの後任としてクリスが登場。彼女も正統派ブロンド美女で人気を博しました。演じたシェリル・ラッドは日本でも洋酒のCMに登場。歌手としても活躍しました。金髪の美女の人気ばかり目立つこのドラマですが、知的な美女サブリナやエレガントなブルネットのケリーの人気も高く三人が三様の魅力でドラマを盛り上げました。2006年、米国のテレビドラマの最高賞であるエミー賞のプレゼンターとして、サブリナ役のケイト・ジャクソン、ケリー役のジャクリーン・スミス、そしてファラ・フォーセットが三人揃って舞台に登場し観客を沸かせましたが、2009年ファラは癌のため62歳の若さで死去しました。

最強美女!? 「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」

「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」は1977年から日本で放映されたとSFドラマです。「イカハゴクヒジョウホウサイコウキミツバイオニックソシキイショク」という人工音声で始まるドラマをドキドキしながら待っていた女子も多かったのでは? 女の子が超人的パワーを発揮しての敵を倒すなんてことはなかなか考えられなかった時代。あんなに速く走れたら、あんなに耳が良かったらと自分もバイオニックになりたいと憧れたものです。もともとは「600万ドルの男」というドラマのスピンオフ作品として誕生したこのドラマ。 
元プロテニスプレーヤーのジェミーはスカイダイビングの事故で瀕死の重傷を負います。そこで恋人である「600万ドルの男」スティーブが自分と同じバイオニック移植手術を受けさせ、両足、右腕、右耳が超人的なパワーをもつバイオニックウーマンとして再生することとなるのです。そしてこの手術をしてくれたOSIという組織のために悪と戦う諜報部員としての顔と学校の教師としてのふたつの顔を持つことになります。主演のリンゼー・ワグナーは日本人好みの美女で大変人気がありました。本国でもエミー賞を受賞するなどして「ジェミー」が本編の「600万」を上回るようになりました。主演俳優二人の不仲なども噂されドラマ上のスティーブとジェミーの仲も立ち消えとなりましたが、最終的には90年代に製作されたスペシャルで結婚に至ったということです。現在は「バイオニックウーマン」というリメイクドラマも制作されています。

SF「スタートレック」

「宇宙-それは人類に残された最後のフロンティア~」の有名なナレーションと音楽で始まる
スタートレックは言わずと知れたSFドラマの金字塔です。むかし、このオープニングに心躍らせた少年も多いのではないでしょうか。本国では1966年に放映が開始されました。ウィリアム・シャトナー演じるカーク船長やバルカン星人の血をひくミスタースポック、ドクターマッコイら個性豊かな乗組員たちがUSSエンタープライズ号に乗り組み、宇宙探査を行う物語です。各惑星で遭遇する驚異の体験や異星人との交流を通して各キャラクターの葛藤や心情を浮き彫りにSFドラマらしからぬ人間ドラマとして視聴者に感銘を与えました。当時のアメリカドラマとしては珍しく乗組員には黒人、東洋人俳優も起用し、また異星人を乗組員に加えることで人種、種を超越したテーマを描くことにより単なるSFドラマとは異なる世界観を生み、シリーズはメンバーや時代設定を変えて、現在も続いています。ハリウッドとしては貴重なコンテンツでもちろん映画化もされています。「トレッキー」と呼ばれる熱心なファンが大勢いることでも有名で、いまでもその深遠なる世界観を研究している人達もいます。新シリーズが誕生するたびにそのファン層を広げているのです。この作品で「ワープ」や「転送」などというSF用語を覚えた方も多いのではないですか?海外ドラマといえばこの作品を思い浮かべる男性も多いのでは。その後のアメリカのみならず世界中のSF作品に大きな影響を与えたことは間違いないでしょう。

最も有名な刑事「刑事コロンボ」

刑事コロンボといえば日本で一番有名なアメリカの刑事ではないでしょうか。よれよれのコートとぼさぼさの髪。「うちのカミさん~」を連発する愛妻家でもあり、まったく冴えないこの刑事が見事に事件の真相を暴いていく様子にスカッとする視聴者がたくさんいたと思います。刑事物ですが、だいたいのエピソードでは犯人の犯行からドラマが始まります。要するに最初から視聴者は犯人を知っているのです。このドラマの醍醐味は非常に知的で地位も名誉もあるであろう犯人の用意周到に練り上げられた犯罪のちいさなほころびをコロンボがどう発見し、追い詰めていくかに尽きます。この一見サエない刑事に、犯人は気を許し警戒心を解きます。しかしコロンボは犯人のクセ、性格をじっくりと観察しており小さな矛盾点をついていきます。その過程がゾクゾクするほど面白く観ているものを決して飽きさせることがありません。「犯人探し」のドラマではないので、刑事ものではありますが、一種の心理劇なのです。たとえ名士であっても、知能犯であってもそこは人間。段々コロンボに追い詰められていき、焦ってほころびをみせていく犯人の心情が非常に丹念に描かれていて、一話完結のためか犯人は実力のある著名俳優が腕を競って演じており、コロンボを演じるピーター・フォークとの演技対決の様相を呈しているのです。海外ドラマの中では一番有名な刑事コロンボ。人気キャラクターゆえにリメイクの話が出てもおかしくないコンテンツではありますが、ピーター・フォークありきのコロンボであり彼はすでに故人ですのでもうコロンボの新しい活躍をみることはないのではないでしょうか。